昨日、銀車ことマセラティ・クーペの点検のために久しぶりのディーラーへ。
(結局ほとんど走行してないので点検はせず、
異音のするパワーシートのクレーム修理のみ)
その待ち時間、話題のニューカマーALFA159を試乗させてもらうことに。
用意されていたのは、アルファレッドの2.2JTS左ハンドルの6MT。
我が愛機も左ハンドルのMTなので、同条件で比較しやすい。
とはいっても、比較するには性格が違い過ぎるとは思うのだが・・・(苦笑)
まず乗り込む前に、エンジンスタートなどのレクチャーを営業さんから受ける。
鍵を渡され、好きなだけ乗ってきて良いと言われる。
2年前の5月にブレラ顔の156JTSを試乗したときと同じだ(ニヤ)
まずシートを合わせる・・・が、良いポジションが得られない。
どうやら、ミニバンポジションのようで、しっくりこないようだ。
チルト&テレスコピックがついたので、ソコソコのポジションは取れた。
電動格納式ミラーもようやくついたし、装備は格段に充実したって感じ。
運転席は、ダッシュの上端が低く見晴らしは良いのですが、
ノーズが非常に低く、ボンネットは全く見えない。
狭い道では苦労しそうな方もいるのではないか。
室内はボディが大きくなって格段に広くなっている(特に横方向)
ドアから肩までの空間が対155比でかなり余裕がある(当たり前だが)
ただし、サイドウィンドウの天地サイズが狭いので、
それ程広大に広いという感じも受けない(適度にタイト)
ダッシュに貼られたアルミパネル等、質感が大幅に向上。
もはや完全にドイツ車と肩を並べたと言っても間違いない。
156の時も質感が上がったと思っていたが、その比ではない!!
今回待ち時間に試乗すると言ったら珍しく一緒に来た親父ですら、
このクルマはエエ出来やと言ったくらいなので、
アルファ好きではないかなり一般の方にも心の底から安心して薦められる。
エンジンスタートは、雑誌にも書かれている通りなんですが、
リモコンキーをコラム横のダッシュに差し込み、その下のスタートボタンを押す。
エンジンがかかったが、驚きなのがその静粛性。
156の時も静かになったと思っていたが、159は国産高級車のよう。
噴かしてもほとんどエンジン音が聞こえない位(ト○タのクルマみたい)
6速になったミッションもかなりタッチが良くなって、ストロークも短い。
ただ、5速に慣れた身にはバックの時についつい6速に入れてしまう(苦笑)
ちなみにリバースギアは、シフトノブ下の解除レバーを引き上げてから、
1速の左上にゲートがあります。
乗り心地はかなりソフトで、コンフォートサスって感じです。
こちらも高級車って感じを演出している。
個人的には若干不安を覚えますので、若干引き締めくれた方が・・・
とにかく静かで、4000回転くらい回しても聞こえない。
一部雑誌で書かれているように、アルファらしさが残念ながら感じませんでした。
パワーもあって、知らぬ間に車速が上がるのには驚きでしたが、
車重があるせいか、ちょっともっさりした挙動です。
クイックなギア比のステアリングで切れ味はそこそこ鋭いのに、
車体が重くてその反応についてきてないって感じ。
一方、ボディ剛性感が驚くべき高さなのが注目点。とにかく堅い!!
助手席に乗っている親父ですらかなりの剛性感を感じていたくらいなので、
かなりしっかりしているんだと思います。
後で聞いた話では、BMWの新しい3シリーズ(E90)より剛性が高いらしい。
おかげで帰ってから我が155に乗ると、ヘロヘロフニャフニャに感じたよ(泣)
ボディは1800ミリを越え、かなり大柄になったのですが、
雑誌で書かれている通り、走ってると意外と大きさは感じないです。
比較的運転しやすいと思います。
ただ見切りが悪いので、運転に自信のない方はかなり苦労するかも??
前述の鼻先長くて先が見えないフロント、伝統(?)の後方視界の悪さなど・・・
その逆に、前輪の切れ角を特筆もので、特に車庫入れで威力を発揮しそう。
ただし、見切りの悪い大柄ボディのせいでその威力も相殺??
結論ですが、スポーティさが全く無くなり、高級プレミアムセダンとなった。
155〜156ときたこれまでのアルファを否定した作り。
もはやアルファがドイツ車を作ったという印象を受けました。
エンジンもオペルのブロックを使って、
ヘッドをアルファが作ったということですが、
フラットトルクでTSエンジンのような「シュパパ〜ン」という、
気持ちよい噴け上がりがが無くなってしまって残念です。
156に搭載されてた2リッターのJTSエンジンの方がもっとTSエンジンに近く、
もっとアルファらしい噴けをしていたように思うんですが・・・
ドライバーを熱くさせないエンジンはアルファ史上初?!
走らせてて、MTよりむしろATで走らせる方が向いているように思う。
それと、相変わらず電子制御スロットルの違和感あり。
とにかくアルファだ!!という個性が感じられなかった。
総じてお値段以上の仕上がり、こんなに良く出来たクルマはないと思った。
でも、これは我々の知ってるアルファではない・・・ちと切ない。
以上、変態長のALFA159緊急試乗レポートでした(笑)